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手や腕の痛みには、首・肩・胸・前腕の筋肉や腱の緊張、疲労、使いすぎが関係することがあります。一方、しびれは神経や脊髄、脳、内科的な病気などでも現れるため、「筋肉が硬いことだけが原因」と判断することはできません。

このページでは、手や腕の症状を考えるときに確認される代表的な筋肉と、筋肉の痛みと神経症状を区別するための目安をご案内します。

手や腕の症状に関係する主な筋肉

1斜角筋、2小胸筋、3僧帽筋・肩甲挙筋、4肩後面の腱板周辺、5前腕屈筋群、6前腕伸筋群の位置を番号で示した前面・背面イラスト
画像の①〜⑥は、下の筋肉名と本文の説明番号に対応しています。色の付いた場所だけで症状の原因を診断することはできません。
  1. 斜角筋(前面)
  2. 小胸筋(前面)
  3. 僧帽筋・肩甲挙筋(背面)
  4. 腱板周辺(背面)
  5. 前腕屈筋群(前面)
  6. 前腕伸筋群(背面)

筋肉としびれは分けて考えることが大切です。筋肉の疲労や緊張では、張り、重さ、動作時の痛み、押したときの痛みなどがみられます。ピリピリする感覚、感覚の鈍さ、筋力低下などがある場合は、神経の状態も確認する必要があります。

首・鎖骨・胸の周辺にある筋肉

首の側面

斜角筋

斜角筋は首の側面から第1・第2肋骨へつながり、呼吸や首の動きに関係します。前斜角筋と中斜角筋の間は、腕へ向かう神経の束と血管が通る場所です。

胸郭出口症候群では確認される場所の一つですが、首の張りや斜角筋の緊張だけで、手のしびれの原因を判断することはできません。

胸の前面

小胸筋

小胸筋は肋骨から肩甲骨の烏口突起へつながり、肩甲骨の動きに関係します。その後方は、腕へ向かう神経や血管の通り道です。

腕を上げたときにしびれやだるさが出る場合などには、首や鎖骨周辺とあわせて医療機関で確認されることがあります。

首の後ろ・肩・肩甲骨周辺の筋肉

首から背中

僧帽筋・肩甲挙筋

僧帽筋は首の後ろから肩、背中へ広がり、肩甲挙筋は首と肩甲骨をつないでいます。長時間のパソコン作業や前かがみの姿勢などで負担が続くと、首から肩、肩甲骨周辺の張りや痛みに関係することがあります。

日本整形外科学会では、肩こりに関係する筋肉として僧帽筋や肩甲挙筋などが挙げられています。

肩の後面

腱板周辺の筋肉

棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋からなる腱板は、肩関節を安定させながら腕を動かします。肩を上げる、後ろへ回すなどの動作で痛む場合は、肩関節や腱板の状態を確認する必要があります。

夜間痛、腕を上げにくい、力が入りにくいといった症状がある場合は、単なる筋肉疲労と決めつけず整形外科へご相談ください。

肘から手首を動かす前腕の筋肉

前腕の手のひら側

前腕屈筋群

手首や指を曲げる筋肉群で、物を握る、荷物を持つ、パソコンやスマートフォンを操作する動作などで使われます。繰り返しの作業によって、肘の内側から前腕にかけて痛みや疲労感が出ることがあります。

前腕の手の甲側

前腕伸筋群

手首や指を伸ばす筋肉群です。物を持ち上げる、タオルを絞る、ラケットを使うなどの動作で肘の外側から前腕が痛む場合、テニス肘なども考慮されます。

しびれや感覚低下を伴う場合は、筋肉や腱の使いすぎ以外に神経の問題がないか確認することが大切です。

筋肉の痛みと神経症状の違い

筋肉・腱の負担でみられること動かしたときの痛み、押したときの痛み、張り、重だるさ、特定の作業後に強くなる症状などがあります。
神経の問題でみられることピリピリするしびれ、感覚の鈍さ、焼けるような感覚、筋力低下、物を落とす、手先が動かしにくいなどがあります。
両方が似ているところ首、肩、腕、肘、前腕など同じ範囲に症状が出るため、症状の場所だけでは区別できないことがあります。

症状の種類、出る範囲、続く時間、強くなる姿勢や動作、筋力や感覚の変化などを総合して判断します。自己流で強く揉む、首や腕を無理に伸ばす、音を鳴らすといったことは避けてください。

筋肉の疲れと決めつけず受診したい症状

  • しびれが続く、または範囲が広がっている
  • 手や腕に力が入りにくい、物を落とすことが増えた
  • 手の筋肉がやせてきた、細かな作業が難しくなった
  • 両手だけでなく足もしびれる、歩きにくい
  • 突然、片側の手足や顔にしびれ・力の入りにくさが現れた
  • 腕や手が白い、青紫色になる、腫れる、冷たく感じる
  • 肩の夜間痛が強い、腕を上げられない、外傷後から痛む

一時的ではないしびれは、まず整形外科などの医療機関へご相談ください。突然の片側の症状などでは、速やかな受診が必要な場合があります。

筋肉と手や腕の症状に関するよくある質問

筋肉をほぐせば、しびれも改善しますか?

しびれの原因によって異なるため、筋肉をほぐすだけで改善するとは限りません。神経根、脊髄、末梢神経などの問題が関係する場合もあるため、しびれが続くときは先に医療機関で確認してください。

痛い筋肉を強く揉んでもよいですか?

強い刺激によって痛みやしびれが増すことがあります。炎症、腱の損傷、神経の問題などが分からない状態では、痛みを我慢して強く揉むことはおすすめしません。

当院では筋肉だけを施術しますか?

症状のある筋肉だけでなく、医療機関での診断内容を踏まえ、首、肩甲骨、肩、肘、手首などを無理のない範囲で確認します。状態によっては施術を行わず、医療機関での再確認をおすすめします。

参考にした公的医療情報

手や腕の症状でお悩みの方へ

しびれや筋力低下がある場合は、まず医療機関で原因をご確認ください。緊急性がないと判断され、身体に強い刺激を加えないケアを検討している方は、当院の施術方針をご覧ください。

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